【巻き込み力入門】第1回後編「どうやって巻き込んでいるのか」教えてください!
「巻き込み力講座」第1回後編です。
後編では4ヶ月で80人の参加者を集めたり、タダで新宿の100人規模のスペースやミッドタウンのスペースを借りたりと、巻き込み力エピソードを話していただきました。
中里さんの「巻き込み力」の元にあるのはどんな考えなのか、巻き込み続けられた1番のポイントも聞きました。どうぞご覧ください。
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コミュニティは居場所を用意してあげること
中里:よくコミュニティの話をすると出てくるんですけど、大事なのは居場所ですね。
単にプレゼンを見るだけのお客さんじゃなくて、別の関わり方も用意してたことがよかったですね。プレゼンターって役割や運営のお手伝いって役割を。
プレゼンバトルだから勝ち負けもあるし、プレゼン自体もやって面白いっていうのもあった。
どんどん規模を大きくして、10人の前でプレゼンしていた人が100人の前でやったら、興奮するじゃないですか。
ー うん、だいぶ違いますね。
中里:枠を広げていくことをガーッとやったんですよ。
ー 枠を広げるっていうのは、参加者を増やすってことですか?
中里:そうです、舞台を大きくする。
ー 舞台を大きくしようと思ったのはなぜなんでしょう?
中里:毎月同じメンバーで同じ人数でプレゼンしてたら飽きますよね、お客さんも私も。
ー 大きくしたほうが面白そうだなって感じですか?
中里:面白そうだなっていうか、大きくしないと続ける意味ない。
成長しないとさ、やってもしょうがないじゃない。成長ですよ、成長。上昇志向ですよ。もう、あくなき上昇志向。
ー その結果が100人超えなんですね。半年くらいで100人規模に成長したそうですが、その間は何回かビブリオバトルやっていたんですか?
中里:やってました。毎月最低1回はやってたと思います。
4ヶ月で80人に
ー そうだったんですね。じゃあ、回を追う毎に、何十人かずつ増えていって。
中里:そう。私は外交スキルがあったので、会場もお金をかけて借りるんじゃなくて、企業とタイアップして使わせてもらっていました。
8月に運営立ち上げて、12月にはDiscover21さんのところで、80名で開催したんですよ。
ー 4ヶ月で80名ですか!どういう経緯で、Discover21さんのところで開催することになったんですか?
中里:オガサワラさんって方がいて、その人がよくDiscoverさんのイベントに行っていたんですよ。それでオガサワラさん経由でアポ取って。コラボイベントしませんか?って。
ビブリオバトルは本好きの会社員がこんなに集まってます。ただ著者さんや編集者さんの話聞かせるだけより盛り上がりますよ。やった方がいいですよって。
ー それはやっぱり舞台を大きくするためですよね。大きくしようと思うのはわかるんですが、それが企業とコラボするってのと一直線で結びつかなくて、、、
そのときの頭の中のプロセスをもう少し細かく教えてもらうことってできますか?
中里:うーん、、、自分の中で当たり前のステップだから、言語化するのがちょっと難しいですね。
まず「本好き」の顧客リストが集まっていますよね。「本好き」の顧客リストが欲しいところ、こっちが組んできれいなイメージの企業や場所を持っているとこってどこだろうって考えたんです。
それで一番アプローチしやすそうなところがDiscover21さんだったんですよ。
元々広告の営業していて、相手のメリットになるようなことを口だけでしゃべるの、超得意なんですね。
Discover21の方とお会いして、ビジョンを語って、私たち同じ目標を掲げる仲間ですよね、一緒にやりましょうって。
ー「 わかりました、やりましょう!」ってなったんですね。
これまで聞いていて気になったところだったんですけど、中里さんはキーになるような人を巻き込んでいくっていうのがありそうですよね。
自分の場合だと、地道というか参加者一人ひとりを増やしていく、みたいなアプローチをしそうだなと思うんです。
中里:地道って、このやり方が地道じゃないみたいなさ、言葉が出ること自体が、なんかもったいないねっていう感じ。
もっと人の力を借りよう。目指す方向性は基本的に一緒
ー うーん、、、そうですよね。「もったいないね」のところをもうちょっと細かく話してもらえますか?
中里:なんでもっと人の力借りないんだろうな?って感じですね。利益がお互い一緒なわけですよね。
基本的に、地球の人たちはより良くなるために生きているわけですよ。幸せになるために生きているわけです。基本的に、方向性一緒なわけですよ。
そのとき、うれしいなって思えることの規模化やレベル感が合う同じ方向の相手を見つけて組むだけ。
お金で規模をたとえたら、5万円がめっちゃうれしい人と、500万でもうれしくない人は一緒にはできないよね。
ー そりゃそうですね。
中里:だから、5万円同士で規模の合う人と組む。
基本みんな自分の自社サービスで人を喜ばせたいと思っているから、「誰に」っていうのと、「どのぐらいのレベルで喜ばせたいのか」が合う相手を見つければいいんです。
で、お互いの足りないものが合う。これだけ。
ー ありがとうございます。「誰に」と「どのぐらいのレベルで喜ばせたいのか」、それとお互いの足りないものを補い合えるですね。なるほどなぁ。
ビブリオバトルの方に話を戻すと、Discover21さんのあともまだ大きくなっていったんですよね。
中里:そうですね。次が新宿のNSビルなんですよ。125人くらい来たんです。
ー 125人!それ行ったやつかもしれません。NSビルで人がいっぱいだったビブリオバトルには行ったことあるので。
中里:かもしれないですね。
NSビルは、特に誰を巻き込んだわけじゃないんですよ。小沼さんの幼馴染が務める不動産会社だったんで、一緒に行ってやらせてもらうことになりました。
このときが最高潮に盛り上がったときでしたね。盛り上がってる!すげぇ!ってみんなが思ってましたね。そのあと、100人集めた実績をもとにミッドタウンとかいろんなところとコラボしました。
ー NSビルでまとまったというか、大きな実績ができて、それを元に他の会場でもできるようになったって感じだったんですね。
中里:そうそう。定宿みたいないつも使わせてもらえるところもできて。
ー 定宿?
中里:ミッドタウンの7階で。スルガ銀行さんがスペースを持ってたんですよ。そこで、タダで毎月開催していました。
ー タダですか!
中里:うん、タダで。イベントレポートもしっかり書いてもらったりしてました。
ー 向こうが書いてくれたんですか?
中里:うん、そう。
ー そこまでしてくれたんですね。そのあとはどうなっていったんですか?
中里:そのあと、なんかゆるゆるずーっとやってたけど、だんだん飽きてきて。15年ぐらいに1周年半か2周年かのイベントやって、終わりました。
ー そうでしたか。結構長いですよね。毎月ですもんね。1周年半でも30回ですか。
中里:2週に1回やってた時期もあったから、結構やりましたよ。
巻き込み続けられた一番のポイントは「ビジョン」
ー ハイペースですね!それだけビブリオバトルでいろんな人を巻き込み続けたってことですね。巻き込み続けられた一番のポイントってなんだと思いますか?
中里:それはビジョンですね、ビジョン。本のプレゼンを通して、自分の意見を言えなかった人が言えるようになる、みたいな。
ー ビジョンがあって、みんなが共感してくれてってことですよね。共感してくれたって判断は、直接「共感しました」って言ってくれることもあったからでしょうか。
中里:言われたこともあるし、実際にビブリオに参加して人生が変わったって人がいて。
ー そうなんですね!どんな人か覚えてる方っていますか?
中里:藤井さんっているじゃないですか。いまハウスキーピングとか整理収納アドバイザーとして活動している。結構活発ですよね。でも、あまり自分に自信がなくて。
ビブリオに来て「こんなふうにプレゼンできるようになりたい!」って思って、めっちゃプレゼン練習して優勝したんですよ。それで自信つけて。いま精力的に活動されてますね。
ー 藤井さんのこと知っているから意外です。自信がなくて、、、ってタイプにはあまり見えないですから。
中里:ビブリオは、、、いろいろ人生は変わるというか、練習的にやってくれてましたよ。
主催していた六本木ビブリオバトルのレポートがシリーズで掲載されてました。
ー それってどこかで見れますか?
中里:リンクありましたよ。浴衣ビブリオも私、司会したな、浴衣着て。
[box class=”box25″]『六本木ビブリオバトル』レポート|d-labo[/box]
ー おー、本当だ。中里さんが優勝したのもありますね。
中里:そうそう。レポートしっかりしてるでしょ?
ー そうですね、これもタダで書いてもらってたんですよね。巻き込み力のおかげか。
と、気づけば時間が来てしまいました。聞くほどに深く突っ込みたいところが出てきて、巻き込み力エピソードは尽きませんが、「巻き込み力入門」第1回はこの辺で。
ありがとうございました!
またお願いしますー
中里:はい、ありがとうございました!
編集後記
「なんでもっと人の力を借りないんだろうな?」
たぶん、人の力を借りるってことが、人に迷惑をかけるみたいなイメージがあったんですよね。
なので「基本的に方向性が一緒」って言葉には、違和感と納得感を同時に覚えました。
違和感というか、いままでの自分の考えとはちょっと違うから素直に受け入れられない抵抗心みたいなものかもしれません。
だからこそ、この部分が巻き込み力の土台として大きな部分だと感じます。
まとめると、誰もがより良く生きたいって方向性があって、その上で
「誰を喜ばせたいか」×「どのぐらいのレベルで喜ばせたいのか」×「お互いの足りないところを補い合える」
それと「ビジョン」。
少しでも、巻き込み力向上に役立てていただけたらうれしいです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!